中央手術部とは

-年間5,000件超の手術を支えるエキスパート集団-

近年、安全のためのモニターは急激な進歩を遂げ、手術中の経皮的酸素飽和度計、呼気炭酸ガスモニター、BISモニター等の出現により、患者さんに関する多くの情報がリアルタイムで得られるようになり、患者さんの安全確保のレベルは急上昇しています。

手術では、傷が小さく、術後痛も軽減され、入院期間も短くなるように、内視鏡を駆使した患者さんの負担を少なくする内視鏡手術が増える傾向にあります。

加えて、血管内治療も手術室で行われています。胸部や腹部大動脈手術では、体に大きな傷をつけずに、X線透視下に血管の中から血管を修復する血管内治療が多く行われるようになり、患者さんの負担軽減と入院期間の短縮、手術成績の向上につながっています。

手術成績向上の背景には、診療技術の向上のみならず、安全のための様々なモニターや医療機器の性能の向上も重要です。

現在、外科医、麻酔科医、看護師に加えて、これらの精密機器を管理する能力をもった臨床工学技士、放射線技士、手術室で使用する様々な薬品を管理するための薬剤師、部屋を効率よく使用するために手術器械の準備や後片付けを行う看護補助者、医療事務を適切に行うための医療クラークのなどの多くの専門職が加わっています。

中央手術部は、手術する場所を提供しているだけではなく、様々な分野のエキスパートが連携し、患者さんの手術の成功と安全確保、患者さんの更なるQOL向上、効率的な手術室運用、医療従事者にとっても働きやすい環境であるように、関係者すべてが一丸となって昼夜努力を重ねている場所です。

手術室の概要

岩手県立中央病院が、昭和62年、現在の盛岡市上田に新築移転してから30年が経過しました。当初10室の手術室でしたが、手術症例増加に対応するため、平成22年に設備更新に加えて、手術室が2室増築され、合計12室となりました。

移転当初2,200件余であった手術は、年々増加し平成18年には5,000件を超え、平成28年は、5,604件の手術が行われました。

全身麻酔、硬膜外麻酔、脊髄くも膜下麻酔等で麻酔科医が管理する手術が4,583件(約82%)、残りは麻酔科医が関わらない局所麻酔での手術でした。

平成29年12月現在、当院には常勤麻酔科医12名(指導医3名、専門医5名、認定医2名、シニアレジデント2名)と、看護師41名、看護補助者6名、医療クラーク1名が手術室に勤務しています。当院で行われる全身麻酔・硬膜外麻酔・脊椎麻酔は、すべて麻酔認定医資格を持つ常勤麻酔科医が行っています。

麻酔科医の役割

心電図、血圧、経皮的酸素飽和度計、呼気炭酸ガスモニター、BISモニターなどから得られた限られる情報から、患者さんの状態を読み取り、安全確保をしながら、手術終了まで安全に患者さんを管理するのが麻酔科医の務めです。

麻酔科医による体表エコー、経食道エコーなどによって、安全な中心静脈穿刺、術後痛軽減のための末梢神経ブロック、心臓手術の評価なども行われています。

また、手術中のみならず術後、患者さんが一日も早く回復ができるように、痛みの軽減をお手伝いすることも麻酔科医の仕事です。硬膜外鎮痛や経静脈的自己調節鎮痛法(IV-PCA)、エコーガイド下末梢神経ブロックなどの技術を駆使しながら、安全で快適な周術期管理も目指しています。

昔も今も、麻酔科医は痛みをとる専門家であると同時に、患者さんの安全確保に最も精通した専門家でもあります。

周術期外来

患者さんが安心して手術に臨めるように平成29年9月から「周術期外来」を始めました。同じ手術を行うにしても、ひとりひとりの患者さんが置かれている環境は様々です。

例えば、ある種のお薬を飲んでいる方は、手術に向けて注射薬に変える必要がある場合がありますし、一定期間飲み薬を休んでからでないと安全に手術ができない場合もあります。また、入院する前から口腔内の処置(医科歯科連携)や呼吸訓練を行うことで、術後の合併症予防にも繋がる場合もあります。入院前から、ひとりひとりの患者さんについて様々な情報収集や処置を行うことで、より安全な手術が可能となります。

また、多くの患者さんは手術を控えて様々な不安を抱えています。

そこで当院の麻酔科医や手術室看護師、薬剤師、歯科医師、クラークなど多職種で周術期管理チームを組んで情報収集をするとともに、わかりやすい説明をして患者さんの不安軽減に努めています。

現在、周術期外来は限られた疾患の患者さんに対してのみ行っていますが、今後多くの予定手術患者に広めていく予定です。

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