2023年度を迎えて
院長 宮田 剛
日差しも春めいて、岩手山の残雪をまぶしく照らす爽やかな季節となりました。令和5(2023)年度の初めに当たりご挨拶申し上げます。
3年間にわたり世の中を一変させたコロナ禍もやっと出口が見えはじめました。油断はできませんが、街にも笑顔が増えたように感じます。長い自粛生活が続きましたから、暗くて寒い冬が明けるのにも重なり喜ばしい気持ちです。
世界的な少子高齢化を背景にデジタル技術による業務改革は、このコロナ禍感染対策を追い風にして加速化されました。利便性を追及する目的ですが、利用者側の判断を求められる部分も増え、様々な手順の変化に慣れるまでは、むしろ戸惑いを覚えます。医療の世界も人材不足は同様で、極力人手をかけずに業務を合理化し、医療・看護の核となる部分に、温かみのある人のエネルギーを集中しなければなりません。試行錯誤しながら新時代の医療体制を構築してまいりますので、どうぞご理解を頂ければと思います。
コロナ禍を経て県民の皆様の健康観にも変化を感じますが、国が考える医療の未来としても、マイナ保険証や電子処方箋など、自分で自分の健康状態や内服薬についての情報を得られる時代を目指しています。そんな変化する時代の中で、当院も救命救急センターとして、地域がん診療連携拠点病院として、また地域周産期母子医療センターとして頼りになる高度急性期医療を提供していけるよう進化していきたいと思います。
今年度の皆様の健康を心からお祈り申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。これからもお気づきの点は、どうぞご意見をください。貴重な改善の糧とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。