呼吸器外科

大浦副院長がBest Doctors in Japan に選出されました。

大浦副院長が、ベストドクターズ社から、医師同士の評価によって選ばれる”The Best Doctors in Japan 2024-2025″ に選出されました。

ベストドクターズ社とは、米国マサチューセッツ州ボストンに本社を置き、現在70カ国で適切な治療やセカンドオピニオン取得のための名医紹介などのサービスを行っている会社です。

ベストドクターズ社の名医選出方法は、医師に対して「もし、自分や大切な人が、自分の専門分野の病気にかかった場合、自分以外の誰に治療を委ねるか」という視点から、他の医師についての評価を伺うことで進められ、最終的に調査結果から一定以上の評価を得た医師を名医(Best Doctors)に認定するというものです。

現在、世界中で約53.000名の医師が名医として認定されており、日本では約6.500名(医師全体の約2%)が認定されています。(医師数は2016年7月現在)

ベストドクターズ社公式サイト

スタッフの紹介

氏名 大浦 裕之(おおうら ひろゆき)
役職名 副院長
出身大学(教室)・卒業年 東北大学(東北大学加齢研外科)・昭和63年
所属学会・資格等 東北大学医学部臨床教授(呼吸器外科)、日本外科学会(認定医・外科専門医)、呼吸器外科専門医合同委員会(呼吸器外科専門医)、日本呼吸器外科学会(終身指導医・評議員)、日本胸部外科学会(終身認定医)、日本肺癌学会(評議員)、日本呼吸器外科学会東北地区インストラクター、日本呼吸器内視鏡学会、The Best Doctors in Japan(2022-2023)、岩手県立大学非常勤講師、医学博士、日本臨床倫理学会、臨床倫理アドバイザー、日本医療機能評価機構医療クオリティマネージャー、日本アンガーマネジメント協会(ファシリテーター、トレーナー、ハラスメント防止アドバイザー)、米国アンガーマネジメント協会、日本ハラスメントカウンセラー協会(上級ハラスメントマネージャー、認定ハラスメント相談員1種)
氏名 石田 格(いしだ いたる)
役職名 呼吸器外科長
出身大学(教室)・卒業年 東北大学(東北大学加齢研外科)・平成8年
所属学会・資格等 日本外科学会(認定医・外科専門医)、呼吸器外科専門医合同委員会(呼吸器外科専門医)、日本呼吸器外科学会(評議員)、日本呼吸器内視鏡学会(気管支鏡専門医・気管支鏡指導医・評議員)、日本胸部外科学会、日本肺癌学会
氏名 佐藤 卓(さとう たく)
出身大学(教室)・卒業年 東北大学・平成21年
所属学会・資格等 日本外科学会(外科専門医)、呼吸器外科専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本肺癌学会、日本呼吸器内視鏡学会、日本胸部外科学会
氏名 折山 航(おりやま こう)
出身大学(教室)・卒業年

秋田大学(東北大学呼吸器外科)・令和3年

所属学会・資格等 日本外科学会、日本胸部外科学会、日本呼吸器外科学会、日本呼吸器内視鏡学会

【診療内容・専門分野】

当科では、呼吸器外科疾患全般の診断、治療を担っています。原発性肺癌、転移性肺腫瘍、気管気管支腫瘍、肺良性腫瘍などの肺腫瘍や、胸腺腫をはじめとする縦隔腫瘍、胸壁腫瘍や胸膜中皮腫など、胸部領域における腫瘍性疾患の外科的診断ならびに治療を行っています。腫瘍性疾患以外では、自然気胸や巨大肺嚢胞などの嚢胞性肺疾患、肺化膿症や膿胸、縦隔炎などの感染性疾患に対する外科治療に加え、胸部外傷の治療も行っていまするびまん性肺疾患に対する肺生検や、縦隔鏡を用いた縦隔リンパ節生検など、内科的疾患における組織診断も行っています。また、重症筋無力症に対する胸腺摘除術や、気管気管支狭窄に対する根治手術、硬性気管支鏡を用いた気道ステント留置術なども積極的に行っています。

呼吸器センターでは、呼吸器内科、呼吸器外科、放射線科による合同ミーティングを毎週金曜日に行っています。昨今、肺癌薬物治療の選択肢が増え、肺癌に対する個別化治療が進んでいますが、合同ミーティングを通じて情報を共有し、それぞれの患者さんに最適な治療方針を検討しています。

【当科の目指す診療内容】

当科における2023年の手術総数は214件で、その内訳は原発性肺癌110例、転移性肺癌19例、縦隔腫瘍19例、自然気胸32例等でした。2009年~2012年の当科における原発性肺癌手術例の5年相対生存率は、I期 93%、 II期 70%、 III期 52%、 IV期 12%でした。当科の肺癌手術は、低侵襲かつ安全性と根治性のバランスを考慮した、背部小開胸アプローチ(皮切7~10 cm)による胸腔鏡補助下肺葉切除を標準としてきました。しかし、内視鏡手術の技術進歩により、完全鏡視下手術の安全性やリンパ節郭清が標準開胸アプローチと比較して遜色ないことが分かり、全国の施設で完全鏡視下手術が普及しています。当科においても2020年から、皮切長4 cm程度の、これまでよりさらに低浸襲な完全鏡視下手術を開始しました。2023年の肺癌に対する肺葉切除72例のうち、完全鏡視下手術は39例(54.2%)でした。また、画像上スリガラス陰影を主体とする末梢小型の早期肺癌では、肺機能温存に努めた縮小手術(区域切除や局所切除)も積極的に行っています。近年、原発性肺癌に対する区域切除適応症例は増加傾向にあります。当科では、2022年から区域切除においても、より低侵襲な完全鏡視下手術を取り入れ、区域切除21例は全て完全鏡視下で実施しました。一方、臨床病期II~III期の局所進行肺癌に対しては、術前導入化学療法、気管支形成術や血管形成術、浸潤臓器の合併切除などの手技を駆使した拡大手術にも積極的に取り組んでいます。当科では、それぞれの患者さんに合わせた適切な手術アプローチと術式を提案するようにしています。

縦隔腫瘍に対する手術も、従来の胸骨正中切開アプローチから、現在は原則として、片側もしくは両側の胸腔鏡下で行う低侵襲アプローチを採用しています。2023年には、縦隔腫瘍19例中、10例(52.6%)で胸腔鏡下手術を行いました。

私たちは、根治性と安全性に加え、低侵襲性を追求した適切な呼吸器外科治療を目指します。今後もますます県民の皆様のお役に立てるよう、日々努力を続けてまいります。

 

 

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