消化器内科からのお知らせ~検診結果等をお持ちの方へ~
消化器内科は消化器センターの内科部門として、消化管疾患(食道、胃、小腸、大腸、直腸領域)と消化器疾患(肝、胆、膵、脾臓領域)を担当しています。対象となる具体的な疾患は主に下記のとおりです。現在のスタッフは常勤医5名、専攻医2名(内視鏡科を合わせると常勤医8名、専攻医4名)であり、外来診療および62床の病床で入院診療を行っています。最近は新入院患者数が増加し、平均の在院日数が減少しています。これは積極的に救急患者を受入れて、地域の病院や診療所と連携して医療を実践している結果と考えられます。
対象となる疾患
【消化管疾患】
1.食道癌、胃癌、十二指腸~小腸の癌、結腸癌、大腸癌の診断:内視鏡検査、造影検査、CTや超音波検査などで診断します。
2.上記の早期癌の内視鏡的治療:内視鏡を使用してポリープや癌病巣の粘膜を切除します。
3.消化管出血の診断と内視鏡的止血:吐血や血便などの消化管からの出血に対して内視鏡を使用して止血します。
4.胃・十二指腸潰瘍でのピロリ菌の除菌療法:潰瘍の原因となるピロリ菌を薬剤で排除します。
5.炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病、感染性腸炎など)の診断と治療:内視鏡検査、造影検査、CT、培養検査などで診断し治療します。最近では生物学的製剤やJAK阻害剤などによる治療が増えています。
6.消化管間質腫瘍(GIST)や悪性リンパ腫など悪性疾患の診断:内視鏡検査、造影検査、CTなどで診断します。
【消化器疾患】
1.肝臓、胆嚢癌、胆管癌、膵癌の診断:超音波検査、CT、MRI、血管造影や内視鏡検査などで診断します。
2.肝癌に対する血管塞栓療法やラジオ波焼灼療法:血管塞栓療法は放射線診断科に協力を頂き治療を行っております(ラジオ波焼灼療法は近年の人員不足により他院への紹介も相談しております)。
3.閉塞性黄疸に対する内視鏡的減黄術、ドレナージ:癌により胆道が閉塞され黄疸が生じた場合に内視鏡的、超音波内視鏡的にまたはエコー下に黄疸を軽減する処置を施行します。
4.ウイルス性肝炎に対する抗ウイルス療法
5.肝硬変の治療 : 食道静脈瘤、腹水、肝不全の管理治療をします。
6.胆石症や急性胆嚢炎の治療、総胆管結石の診断と治療:総胆管結石に対して内視鏡を使用して砕石します。また、重症例では内視鏡やエコーを用いて胆管や胆嚢にチューブを挿入し排膿します。
7.急性膵炎の診断と治療、慢性膵炎の管理治療:急性膵炎では超音波検査、CT、MRIなど診断し重症例には集中治療します。
【術前検査】
治療として手術が必要な患者さんには術前検査を施行します。その上で、内科、外科、がん化学療法科合同で行う消化器センターカンファランスで、手術のみならず、化学療法や放射線治療など、最適な治療方針について検討します。
【おもな臨床指標】
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2021年
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2022年
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2023年
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上部消化管内視鏡検査
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4230
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3922
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4276
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下部消化管内視鏡検査
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3461
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3311
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3379
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上部消化管粘膜下層剥離術
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126
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123
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157
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大腸粘膜下層剥離術
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97
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103
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117
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十二指腸粘膜切除術
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9
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6
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13
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超音波内視鏡検査
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370
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407
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500
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超音波内視鏡下穿刺吸引法
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53
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61
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74
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内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査
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558
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490
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471
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超音波内視鏡下ドレナージ術
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10
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5
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15
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