PET-CTとは
当院のPET検査は、ブドウ糖に似た放射性の検査薬(FDG)を注射し、その代謝・分布を撮影します。
核医学(RI)検査と似ていますが、検査薬から放出される放射線の種類がRI検査薬とは少し異なり、そのため専用の装置(PET-CT)を用いて検査をします。
身体の細胞はブドウ糖をエネルギーとして消費します。この検査薬は活発に働く脳や心臓によく集まり、また腫瘍には正常な細胞に比べ多く取り込まれます。
この性質を利用して、腫瘍や臓器の状態を診るのがPET検査です。
当院にもPET-CTが設置され、CTと組み合わせることで、病気の場所や形をより精度よく検査することが出来ます。
検査の安全性と危険性について
当院で使用するPET検査用薬剤(18F-FDG)が原因と思われる副作用はこれまでに報告されておりません。
PET検査の被ばく量は、胃のX線検査(8mSV)とほぼ同等です。
この線量で放射線障害が起こることはありません。
(妊娠中または妊娠の可能性がある方はお申し出ください)
検査にあたっての注意
□検査前の運動について
運動によって検査薬が筋肉などへ集まり易くなり、検査の妨げになります。
検査前日から、体に負担になる様な激しい運動や作業は控えてください。
自転車や長距離の歩行も控えてください。
□飲食について
検査薬を効率よく体内に行き渡らせるため、血糖のコントロールが必要です。
午前の検査の方は、朝食も含め夜12時以降の食事をしないでください。
午後の検査の方は、検査当日朝6時30分以降の食事をしないでください
水分は飲んでかまいませんが、糖分のあるもの(ジュースなど)は控えてください。
(血糖値150mg/dl以上の場合は放射線科医師と相談の上検査を行なうか判断します。)
◎ 飲んでも良い飲み物
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水(糖分含まず)のみ
(普段より多めにお飲みください)
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× 飲んではダメな飲み物
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糖分や乳製品を含む飲料水
(お茶類・コーヒー・ジュース・スポーツ飲料・牛乳など)
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□服薬について
糖尿病以外のお薬は、服用してもかまいません。
検査当日は、検査終了までインスリン注射を控えてください。
{午後の検査の方は、朝食(6時30分まで)後の注射は可能です。}
□検査中の安静について
検査薬の投与から撮影までは、約1時間の安静が必要となります。
鎮静や介助を要する方の検査はご遠慮いただく場合があります。
□妊娠中、その可能性のある方
妊娠中または妊娠の可能性がある方は、検査ができませんので主治医とご相談ください。
□検査薬について
検査薬は非常に高価で、使用しなくても時間と共に放射線の量が減っていき使用できなくなります。
そのため検査薬は、お一人様分ずつ検査時間に合わせて注文されます。
以上のことから、時間には余裕を持ってご来院下さると幸いです。
□撮影時の留意点
基本的に息を止めての撮影はありませんが、手足や頭を動かすと正確な検査ができません。
長時間検査のためトイレの心配のある方は、オムツをご持参ください。
PET-CT検査の流れ
1.来院・受付
・水は必ずご持参ください。
2.検査の前に
1)検査着に着替える。
2)身長・体重測定。
3)問診・検査の流れの説明。
4)血糖の測定。
3.薬剤投与
検査のためのお薬を静脈に注射します。
4.安静
薬剤が体内に定着するまで、待機回復室で1時間程休んでいただきます。
5.排尿
検査室に入る前にトイレで排尿をしていただきます。
6.撮影
仰向けの状態で約15分~30分間撮影をします。
7.休憩
体内にある検査薬剤の効力が十分減少するまで、待機回復室にて30分程度安静にしていただきます。
8.会計
1F計算窓口で会計を済ませ、終了となります。
検査料金の支払いについて
検査費用は1割負担で1万円前後、3割負担で3万円前後です
各種クレジットカードをご利用いただけます。
検査のキャンセルについて
都合により検査をキャンセルされる方は、検査日の前日(休診日の場合は、その前の診療日)の昼12時までに
予約をとられた診療科へご連絡ください。
検査終了後について
- 多めに水分をとり排尿を促してください。検査に使用した薬剤は尿に含まれて排泄されます。
- 受診者の体からわずかな放射線が出ております。就学前のお子様や妊婦の方とは、検査当日のみ2~3mほど距離をおいて接するようにお願いします。
- 授乳中の方は、検査終了後24時間以内は授乳を控えてください。
- 食事や入浴など日常生活は普段通りにお過ごしください。
PET検診について
当院ではPET検診も実施しております。
詳しくはホームページ上「PET検診のご案内」をご覧ください。