ガイドライン

後期研修には、次のような目的が想定されます。

1.初期研修を修了後、さらなる実践的なプライマリ・ケア修得
2.専門医資格の取得
3.大学院での研究を目的とした臨床研修
4.地域医療への貢献

内科系後期研修

内科系の後期研修では、総合診療医コースと専門医コースが考えられます。
総合診療医5年コースは、年々高まっている総合診療能力を持った医師を目指すコースです。日本内科学会認定総合内科専門医試験に際し病歴要約が必要とされる9分野と自分が必要と思う選択科を5年間ローテートします。

総合診療医3年コースは、日本プライマリ・ケア連合学会認定のプログラムであり、「病院総合医」・「家庭医」の育成を目指すコースです。専門医の多数いる当院にて各領域の専門知識・技術を修得し、地域医療を中心にオールマイティに対応できる医師の養成を行います。

専門医コース(5年間)は、その科の高水準の知識と実践的な臨床能力を修得し、独力で診療ができる能力とともに、他診療科医からのコンサルテーションに応じて適切な指示ができる能力と、指導医・チームリーダーとしての役割を果たせる能力を身に付ける事を目標とし、サブスペシャリティの専門医資格取得のため、各専門科の修練プログラムを実践する事になります。

外科系後期研修

外科系の後期研修では、外科一般科(消化器外科、小児外科、乳腺外科、心臓血管外科、呼吸器外科)と、外科系特殊科(脳神経外科、整形外科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、眼科、皮膚科、産婦人科、麻酔科など)と総合外科医コースがあります。

外科一般科では、将来の外科医としての資格を担保する意味から、日本外科学会認定外科専門医資格の取得を見据えた修練プログラムとなっています。専門医資格を取るためには、修練開始登録後満4年以上で予備試験が受験でき、修練開始5年以上で認定試験を受け合格すれば資格を取る事ができます。修練中の手術経験として、消化器、乳腺、呼吸器、心臓、末端血管、小児外科等の各分野の手術及び鏡視下手術経験、術者として120症例の手術経験が必要となります。当院は、専攻分野を決めた上、各分野をローテートする事により、当院のみでこれら各分野の手術が経験できます。また、手術件数も多い事から、術者として120症例の経験は4年間で達成できるシステムになっています。

外科系特殊科では、独自の専門医制度があり、それに従った研修を積むことが勧められ、ストレート研修に従事することになります。

総合外科医コースでは、最初の1年4か月で各外科をローテートし、日本外科学会専門医(総合外科専門医)を取得するに十分な手術件数を経験します。その後希望する専門の外科を選択し、サブスペシャルティ外科専門医を取得すべくさらに高度な研修を行います。

脳卒中専門研修

Stroke レジデントコースを平成28年4月に新設。岩手県屈指の脳卒中急性期医療施設である当院は、脳梗塞に対するt-PA治療や血管内治療、出血性脳卒中に対する外科的治療、血管内治療まで幅広く行っています。このコースでは当院脳神経センターが協力し、内科・外科の垣根を越えた専門研修を行い、脳卒中である脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の全般的な診療能力をもった医師を養成します。

そのほか、内科系外科系を問わず、1年間コース(3年間まで延長可)があり、大学に戻る前に臨床研修を1~3年間行う事ができます(ストレート研修)。

いずれのコースも、国内他施設で研修できる医学研修派遣システム(医療局医学研修規程)がありますので、他施設との交流もできます(能力を伸ばすためには武者修行も大事な事と思います)。

各科研修プログラム

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