心房細動に対するクライオバルーンアブレーション

 心房細動が肺静脈入口部周辺で発生する巣状興奮をトリガーとして発生することが報告されて以来、心房細動に対するカテーテルアブレーションは急速に発展しています。現在では3次元ナビゲーションシステムを用い、上下肺静脈と左房間との電気的結合を一括して遮断する解剖学的隔離法(拡大肺静脈隔離術)を基本とした治療が行われており、薬剤抵抗性、有症候性心房細動症例に対するアブレーション治療は本邦のガイドラインでもクラスⅠの治療法として確立しています。

 高周波通電を熱源としたカテーテルが用いたアブレーションでは、肺静脈隔離はpoint by pointに焼灼を繰り返し、隔離ラインを作成する手技が行われています。しかし、左房、肺静脈の解剖、通電手技の複雑さから、焼灼ラインにgapが残存し、再発の原因となる可能性がありました。そこで、肺静脈をより簡便に隔離を行うべくバルーンカテーテルが開発されました。その中で液化亜酸素化窒素ガスを新たに熱源として利用した、クライオバルーンを用いた冷凍アブレーションが、本邦でも保険収載されました。当科では2016年2月に東北地方3施設目としてシステムを導入し日々治療に当たっています。

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