リードレスペースメーカー

 徐脈性不整脈(洞不全症候群、房室ブロックおよび徐脈性心房細動)は心拍数が通常より遅くなり、時に心停止を来す疾患です。その程度によっては、めまい、失神発作を来たし、ペースメーカー治療が必要となります。

 リードレスペースメーカーは、カテーテルを使用しカプセル型の小さな本体を心臓内へ留置し、先端の電極を通じて心臓ペーシング治療を行います。従来のペースメーカーでは外科手術で皮下ポケットを作りジェネレーター本体を植え込み、静脈を通してペーシング用リードを心臓内に留置する必要がありました。このような皮下ポケットもリードも不要なため、それらに関連した合併症のおそれが少なくなります。

 本邦では2017年9月より保険収載されました。当科では初期から治療に参加しています。現時点では適応疾患が限られていますので、病状に応じて従来のペースメーカーと使い分けを行っています。

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